戦国武将伝 東日本編

作者

今村 翔吾

出版社

PHP研究所

読後メモ

手始めに戦国時代にはどこにどんな武将がいたのか学んでいこうということで、今村先生の本を手に取りました。先生の仰るところの「連作短編」で、「東日本編」には以下の武将の短編が収録されています。

  • 長野 業正(ながの なりまさ)   【長野県】
  • 徳川 家康(とくがわ いえやす)  【東京都】
  • 北条 氏政(ほうじょう うじまさ) 【神奈川県】
  • 里見 義弘(さとみ よしひろ)   【千葉県】
  • 織田 信長(おだ のぶなが)    【愛知県】
  • 矢島 満安(やしま みつやす)   【秋田県
  • 今川 義元(いまがわ よしもと)  【静岡県
  • 最上 義光(もがみ よしあき)   【山形県
  • 太田 資正(おおた すけまさ)   【埼玉県】
  • 武田 信玄(たけだ しんげん)   【山梨県
  • 富田 長繁(とんだ ながしげ)   【福井県
  • 上杉 謙信(うえすぎ けんしん)  【新潟県
  • 津軽 為信(つがる ためのぶ)   【青森県
  • 佐々 成正(さっさ なりまさ)   【富山県
  • 金上 盛備(かながみ もりはる)  【福島県
  • 竹中 半兵衛(たけなか はんべえ) 【岐阜県
  • 宇都宮 国綱(うつのみや くにつな)【栃木県】
  • 佐竹 義重(さたけ よししげ)   【茨城県
  • 蠣崎 慶広(かきざき よしひろ)  【北海道】
  • 伊達 政宗(だて まさむね)    【宮城県
  • 北 信愛(きた のぶちか)     【岩手県
  • 前田 利常(まえだ としつね)   【石川県】
  • 真田 信幸(さなだ のぶゆき)   【長野県】

もちろんこの本には西日本編もありますので、戦国時代には多くの戦国武将が文字通り群雄割拠していたことが偲ばれます。もちろん有名な武将もいますが、全く知らなかった武将も。しかも名前の読み方が難しい、ということで、自分のメモにふりがなも記載しました。

記憶に残った物語を少々メモしておきます。

徳川家康

家康が今川の人質だったという話は有名な話だが、今川に行く前に千貫で織田に売り飛ばされていたということは初めて知りました。その時信長とも会ったのだとか。大河ドラマを初めから見ていなかったことを後悔しました。しかし、家康は売り飛ばされたことに怒っていたのではなく、千貫という自分の値段に怒っていたのだとか。やはり偉くなる人は考え方が違うものだと思った次第です。

里見 義弘

このころ北条氏は関東一円を支配しようとして、房総半島にも出兵していたのですね。その戦いの中での恋物語です。戦国の世にも純愛はあったのだろうなとロマンに浸ります。

太田 資正

江戸城を作ったという太田道灌の子孫だそうですが、松山城と岩付城を支配して、これまた北条氏の侵略を防いでいたそうです。松山城とは愛媛の松山城ではありません。では埼玉県の東松山かとおもいきや、今の吉見町なのだとか。岩付は分かりますよね。今の岩槻です。資正はその松山城と岩付城の間を普段から犬を連れて行き来していたのだとか。そして、戦時にはその犬を伝令に。犬は賢いですからね。よくこういう物語は後世に脚色されたものだと言われますが、うちの犬を見ているとこの話、あながち作り話でもないような気がします。

上杉 謙信

武田 信玄のライバルと称される上杉 謙信。いまでこそ良きライバルは良き友と言いますが、戦国時代でなかったらこの二人はとても仲が良かったのだろうなと思います。

竹中 半兵衛

竹中 半兵衛は幼いころから兵法書を読み漁って軍師になったのだとか。しかも軍師になったのは恩賞目当てではなく、完璧な戦がしたかったからだそう。凡人の私は「完璧」もいいけどやっぱり「恩賞」は欲しいよなと思ってしまいます。ま、これが偉人と凡人の差なのでしょう。

伊達 政宗

奥州の覇者、独眼竜と言うくらいだから伊達 政宗にはとても怖いイメージを持っていたのですが、天下人豊臣 秀吉相手にはそうでもなかったことがうかがえます。秀吉に気に入られるためにわざとボケていたらしい。まるで今の私。周りに気を使ってボケまくります。やっぱりいるじゃない凡人っぽい戦国武将。僭越ながら伊達 政宗公、おおいに身近に感じました。